精製したヒト血漿HRG のマウス盲腸結紮穿刺(CLP) 敗血症モデルにおける抗致死性効果の基本的作用機序について検討した。研究に使用した精製ヒト血漿HRGは、日本赤十字で高AST あるいは高ALT血症のため使用されなかった凍結新鮮血漿から、Ni-NTA アフィニティクロマトとMonoQ陰イオンクロマトで高純度に精製した。CLP後4-5日で100%の致死性を示すマウス敗血症モデルでは、1日後の血漿HRGレベルが健常動物の約20%に低下した。精製したヒトHRGを20 mg/kg の用量で静注すると致死性が有意に低下した。HRGは、好中球を標的として作用することを、ヒト好中球を用いて明らかにした。
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