Aicardi-Goutieres症候群は、進行性の脳症、基底核石灰化を認め、重症凍瘡等の寒冷誘発炎症を示す自己炎症性疾患である。その機序として、細胞内核酸代謝異常に伴う核酸受容体活性化、I型インターフェロン過剰産生が推定されている。今回、既知責任遺伝子変異陰性症例に対し、全エクソーム解析を行うことにより新規責任遺伝子IFIH1を同定した。患者末梢血検体では、Ⅰ型インターフェロン関連遺伝子の増強がみられ、in vitro検査ではⅠ型インターフェロン産生を亢進する機能獲得型のIFIH1変異であった。一方、同変異のリガンド応答性は低下していることも見いだした。
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