研究課題
蒙古斑は主に乳幼児の臀部にみられる青色斑であり、病理組織学的にはメラニンを活発に合成する真皮メラノサイトの集簇である。通常5~8 歳頃に自然消退する。民族間で出現頻度に差がみられ、モンゴル人や日本人では90%以上の頻度でみられるが、インド・ヨーロッパ語族の幼児で1-10%と言われている。我々の知る限り、これまで蒙古斑の出現に関わる遺伝子については報告がない。そこで、本研究は蒙古斑の形成に関わる遺伝子を明らかにし、その機能解析を行なうことを本研究の目的とした。モンゴル国の西部にKhoton と呼ばれる少数民族では同じ家系内でありながら、出生時に蒙古斑を持つ子供と持ってない子供が存在する家系(蒙古斑形質分離家系)が存在する。そこで、先ず、蒙古斑形成に関する遺伝子が明らかにする目的で、同地に出向き、蒙古斑形質分離家系を4家系を見つけた。さらにその後、日本でも1家系も見つけ、計5家系を見つけた。そして、計48人より遺伝子を収集した。得られたgenomic DNA と全ゲノムマイクロアレーを用いて、どの後に連鎖解析を行なった。しかしながら、蒙古斑関連遺伝子の染色体上の位置を統計的に有意なレベルで特定することができなかった。その大きな原因の1つに親の蒙古斑に対する記憶のあいまいさが挙げられ、その曖昧さゆえに家系図の正確さを担保できなかったためと思われる。そこで、今後は記憶が比較的確かな日本人分離1家系の試料を用いてエクソーム解析等の方法で各個人の遺伝情報を収集し、関連遺伝子の染色体上の位置を特定する予定である。
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