表皮角化細胞への分化誘導を厳密にチェックしながら研究を遂行していくことを考え、ヒトのiPS細胞において、内在性のK14遺伝子に、インフレームでeGFP遺伝子をノックインした。この際に、人工ヌクレアーゼ(TALENs)を利用した(K14-TALENs)。このような構築を作成することによって、iPS細胞が角化細胞に分化しK14遺伝子がONになってくるに従って、GFPの蛍光発色も同時に観察されることになる。GFPの発現強度は、内在性のプロモーターに依存することになるため、蛍光強度でkeratin遺伝子の発現の程度に見当をつけることも可能であると考えられた。 さて、実際にK14-TALNEsを利用してeGFPをK14遺伝子にノックインしたhiPS細胞を作成し、そのhiPS細胞を表皮角化細胞に分化させ、作成したシステムが動くことを確認した。 実際に線維芽細胞に上記システムを応用するところまでは至らなかったが、その準備をするところまでは遂行することができたと考えた。
|