角質バリア障害がアトピー性皮膚炎を始めとする様々なアレルギー疾患の発症要因となることが示されている。一方、表皮には角質バリアの内側にタイトジャンクション(TJ)バリアが存在する。今回我々は、TJバリアの破綻が皮膚炎を誘導し得るのかについて、TJバリア構成蛋白Cldn1のタモキシフェン誘導性表皮特異的コンディショナルノックアウトマウスを作成し、解析した。本マウスではタモキシフェン投与後8日で表皮TJバリア破綻が誘導された。一方、角質バリアの破綻と経皮的水分蒸散の増加、および皮膚炎の表現型が、投与後18日目において観察された。以上の結果はプライマリなTJバリア破綻が皮膚炎を誘導し得ることを示した。
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