AAアミロイドーシスの核医学診断を目的に、放射性ヨウ素チオフラビンT誘導体13を合成し、その評価を行った。得られた放射性ヨウ素標識体をマウス血漿中でインキュベートし安定性を検討したところ、24時間後でもほとんど分解を認めなかった。次いで、正常マウスに投与し、その生体内分布を検討した。その結果、本化合物は脳には移行しておらず、血液脳関門を通過しないことがわかった。また、血液中から速やかに放射能が消失し、投与早期から腎臓、肝臓、脾臓に高い放射能集積が認められた。甲状腺への集積は低く、脱ヨウ素化反応には安定であった。投与24時間後には約70%が排泄されており、体内からの消失は良好であった。
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