本研究の目的は、機械灌流法を応用した体外siRNA導入法を開発である。冷温状態下でのsiRNA導入は困難なこと、また、siRNAの担体である灌流液は血液成分を含まない方がよいことから、実験モデルとして20℃で180分間の非冷温期を確保したsub-normothermic oxygenated machine perfusionをマウス肝移植モデルで実現した。このモデル上で体外siRNA導入を行ったところ、この条件下ではsiRNAの体外導入は成立しなかった。ドナーsiRNA導入モデルを用いた検討より20℃前後に維持された肝臓におけるsiRNAの取り込み効率は不十分であることが示唆された。
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