研究課題
挑戦的萌芽研究
異種組織の応用技術の開発を進めた。異種組織の抗原性処理のために、複種の架橋剤で濃度・処理時間を比較検討したが、広く臨床応用されているグルタルアルデヒド処理を今回は用いた。ビーグル犬由来のバイオチューブを0.5%グルタルアルデヒド溶液で20分間処理した後、生理食塩水で十分に洗浄し凍結保存した。これを解凍してラットの腹部大動脈に異種移植した。1年以上の開存が得られ内皮化も良好に行われた。組織化は自家組織バイオチューブよりは遅れる傾向にあった。抗凝固処理や、動静脈シャントなどの高流量システムへの移植により、早期の開存性を確保すれば、自家組織由来のバイオチューブに近い結果が得られる可能性が示唆された。
血管外科学