培養液のpHを3.0、4.0、6.0、8.0に変化させた培養液での膵癌細胞株の実験において低pHではほとんどの細胞は24時間以上の生存はできなかった。低pH下での培養時間を変更してTrypan blue法を用いて細胞死誘導能について検討した。その結果、低pHでも生き残る細胞の数は増加したが、低pHほど細胞形態に異常を認めた。 細胞外環境でのカルシウム濃度を100倍まで大きく変化させることにより、CGRP(カルシトニン関連遺伝子ペプチド)の誘導を確認しており、癌細胞株においても高カルシウム濃度での培養の結果、癌細胞によりカルシトニン上昇を認めるものと認めないものが存在していた。 アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、システイン、セリン、チロシン、ヒスチジン、プロリン、メチオニン、リジン、ロイシン、トリプトファン、バリン、トレオニン、フェニルアラニンなどのアミノ酸とLPS投与後のエンドセリン1の発現に関する検討を継続した。システイン投与によるエンドセリン1、iNOSの発現制御に関するメカニズムとして、システイン代謝に関連しているタウリンの検討を行った。 これまでの検討で、アミノ酸は細胞内外のカルシウムの動向と関連している可能性があり、培養液中のカルシウム濃度の変化について検討する。および細胞内のカルシウム濃度について検討した。その結果、アミノ酸の種類による細胞内のカルシウム濃度に著明な変動を認めた。
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