NK 細胞が自己のHLAを認識する抑制性killer immunoglobulin-like receptors (KIRs)の表出と共に、潜在的活性強化を受ける機構を「license」と呼ぶ。KIRとHLA遺伝子型の多様性による個体差が肝細胞癌術後再発に与える影響を検討した。初回肝切除症例170例を対象とし、genotypingを行った。KIR-HLAペア保有数により無再発生存曲線は階層化され、有効なKIR-HLAペア≧3個の群はペア≦2個の群に比べ、有意に術後再発予後が良好であった。KIR-HLA遺伝多型によるlicenseの多様性が再発危険因子となることが示唆された。
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