研究課題/領域番号 |
25670599
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
垣花 学 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20274897)
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研究分担者 |
中村 清哉 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (00363680)
比嘉 達也 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (10404568)
和泉 俊輔 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (90649401)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 脊髄虚血 / 一酸化窒素 |
研究概要 |
一酸化窒素(NO)による脊髄虚血中の血流改善効果を検討する目的で、NOドナーである亜硝酸Naの経口5日間投与群(NO群)と蒸留水投与群(C群)の脊髄血流を測定した。脊髄虚血は、雄性SDラット(体重350~450g)の大腿動脈から挿入したフォガティーカテーテルで胸部下行大動脈を遮断し、さらに左総頸動脈から脱血し目標血圧を維持するTaira/Marsalaモデルを用いた。脊髄血流測定は、大動脈遮断中に遮断中枢側血圧を40、60、80mmHgとし、血圧変化に伴う脊髄血流の変化を検討した。その結果、C群では大動脈遮断中の脊髄血流は、中枢側血圧が40,60、80mmHgでそれぞれ虚血前の8、12、25%であったが、N群では15、28、47%となり、N群で血圧依存性脊髄血流増加効果が大きくなった。さらに、神経学的所見もN群で有意に改善傾向が強かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一酸化窒素吸入による脊髄血流の増加には血中亜硝酸からのNOへの変換がその機序と考えられているが、その亜硝酸の経口投与により脊髄虚血中の血流増加が確認された。さらに、神経学的予後に関しても、亜硝酸投与群で有意に改善していることが証明されたことにより、研究はおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、これまでの研究成果を基に、一酸化窒素吸入(NO)がラット脊髄虚血モデルにおいて脊髄血流の増加に関与できるかということを証明し、さらに脊髄における神経細胞死、アポトーシス抑制効果などについて証明する。
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