本研究では、皮下などの体内を組織構築の場(バイオリアクター)にして自己組織からなる移植片を作製する生体内組織形成術を応用し、全人工心臓用バイオバルブの開発を行った。バイオバルブ作製用の鋳型を設計、試作し、大動物の皮下でバイオバルブを作製した。全人工心臓への応用を目的とし、①ステンレスリング付バイオバルブ、②ステント付バイオバルブ、③導管付バイオバルブの計3種類を試作した。作製したバイオバルブを拍動流模擬循環回路に接続し生体外評価試験を行った結果、全人工心臓に適用可能な性能を示した。3種類のバイオバルブの評価結果を基に、全人工心臓の血液ポンプに組み込むための血液ポンプ用バイオバルブを作製した。
|