研究課題
融合3次元画像では、多数の画像を重畳する。そのため画像の位置合わせの精度は、融合3次元画像の信頼性に関わるきわめて重要な過程である。我々は、位置合わせにおいて画像の使用領域を関心領域に限局させることで位置合わせ精度の向上が可能であることを発見した。一方で、画像の使用領域を限局させすぎると位置合わせの精度が低下することも発見したため、位置合わせ精度が上昇する最適な画像使用領域を検討した。具体的には、後頭蓋窩において拡散強調画像を形態画像に位置合わせする際の最適な画像使用領域は後頭蓋窩のうち位置合わせを行う対象領域に限局させた領域であることを明らかにした。その結果を論文8)で報告した。また3次元画像作成時の対象領域の抽出に関しては、対象領域に対して複数のモダリティと、組織毎に最適な閾値を設定することで、対象組織を正確に3次元表示することが可能となった。手法の確立はしたものの、これらの手法の自動化に関しては達成できておらず、引き続き検討を行う予定である。手術ナビゲーションに関しては、当施設で作成した融合3次元画像を使用して作成を試みた。また本ナビゲーションでは、顕微鏡操作時に術者がみている術野と対応する3次元画像をナビゲーション上で表示するため、顕微鏡の位置情報と倍率情報を取得した。その結果、当施設で作成した高精細な融合3次元画像を使用したナビゲーションを作成することに成功した。また上述の顕微鏡情報を取得することで顕微鏡の視軸方向に追従し、顕微鏡の拡大縮小に対応するナビゲーションを作成する事に成功した。精度はTarget Registration Errorで評価した。その精度は市販されているナビゲーションと同定であることを確認した。本ナビゲーションは、術野を直感的に把握することが可能となるため、実際の手術での有用性が期待される。そのため今後臨床応用すべく現在準備を進めている。
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