研究課題
挑戦的萌芽研究
AdRの受容体ノックアウトマウスに対する副甲状腺ホルモン、PTHの間歇的投与系並びに構成的活性化型受容体(constitutively active PTHR)(以下caPTHR)とのダブル変異マウス(以下dMut)を用いて加齢としてのストレスの加わるβ2AdR受容体の非存在条件と存在条件におけるPTHの作用による複合的なGPCR制御のもとで、“骨”細胞の存在する皮質骨を用い、12週齢の若齢マウス並びに48週齢の加齢マウスの骨を解析し骨の発現するmRNAを検出することにより評価した。イソプロテレノールを細胞に対して投与したうえで その細胞の増殖と運動を検討した。次に“骨”細胞のMLO-Y4を評価し交感神経刺激によって生ずる細胞の分化形質の変化に伴う影響に関わる遺伝子発現のレベルを検討した。さらにβ2AdR受容体の欠失マウスと野生型に対するPTHの投与の後に骨から分離した細胞を得て制御因子の核内の量並びに細胞質内への移行量について評価を行いストレスとしてのβ2AdR受容体とPTH受容体の複合受容体系に関わる影響を検討した。イソプロテレノールの存在下においてストレス刺激の骨芽細胞への分化へ評価を行った結果、アルカリフォスファターゼを指標とする細胞分化へのストレスの影響が観察された。骨芽細胞への アナボリックな作用を持つ副甲状腺ホルモン、PTHの細胞レベルでの作用に対するストレスとして イソプロテレノールを加えた際の細胞の応答性についても評価を行った。特に間歇投与の方法を細胞レベルで再現するために5分間隔の 10回刺激を イソプロテレノールおよび副甲状腺ホルモン、PTHの両方について行い生体の応答性との比較検討を行った。
2: おおむね順調に進展している
骨芽細胞並びに 骨細胞のそれぞれの細胞株への アゴニストならびに アンタゴニストの解析が進行しつつある。 ストレスに応答する細胞の増殖に関わるモニタリングのシステムをおおむね完成させており これに対するイソプロテレノールの作用を解明しつつある。
前年度で検討した細胞分化のレベルと増殖レベルの解析に基き PTHの作用や核内分子の核移行に関わるメカニズムを株細胞を用いて検討する。即ちMDM2はp53と結合しこれをユビキチン化するE3ユビキチン・リガーゼであるが、 “骨”細胞MLO-Y4を用いて核移行に関わるこのMDM2に対するβ2AdR受容体並びにPTHの複合作用を明らかにする。さらに、細胞におけるアレスチンのp53移行への作用を検討する。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
巻: 111 ページ: 2692-2697
doi: 10.1073/pnas.1316932111
Journal of Cellular Physiology
巻: - ページ: -
doi: 10.1002/jcp.24605
Journal of Bone and Mineral Metabolism
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