抗菌力試験において,ヨードコーティング担持インプラントは黄色ブドウ球菌のコロニー形成を有意に抑制した.骨芽細胞の生体親和性を調べたところ,ステンレス製と比べ,チタン製,酸化被膜,ヨード担持インプラントでより多くの骨芽細胞接着を認めたが,チタン製,酸化被膜,ヨード担持インプラントの間に有意な差は認めなかった.次に,ヨード担持インプラントをウサギの大腿骨に挿入し,一定期間後に抜去してヨード担持量を調べたところ,4週後にヨード担持量は50%以上を維持していた.以上のことから,チタン製インプラントより作成したヨード担持インプラントは正常骨の生着を抑制することなく長期に抗菌力を有することが示唆された.
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