研究課題/領域番号 |
25670669
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
安田 善一 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (50252002)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | HP Complex / HP-20 / コールドショック発現ベクター |
研究概要 |
本研究は、心肺蘇生後の軽度低体温療法や重症感染症の治療に冬眠のメカニズムを応用するために、Kondo によりシマリスから発見された Hibernation-specific Protein Complex (HP Complex) をラットの脳室内に投与することにより、ラットを冬眠させられるかどうかを調べ、循環動態や免疫系に及ぼす影響を調べようとするものである。 現在、HP Complex の入手は非常に困難であるが、HP Complex の構成タンパクである HP-20、HP-25、HP-27の 3 種類については、それぞれの 相補的 DNA (cDNA) が Takamatsu らにより明らかにされているため、まずこれらの cDNA をクローニングしたプラスミドを Takamatsu より入手し、cDNA からこれら 3 種類のタンパクを合成しようと試みた。 当初は、Biocomber 社の PURESYSTEM シリーズを使用して無細胞タンパク質合成という方法を用いて HP-20、HP-25、HP-27 の合成を試みていたが、タンパク合成量が少ない、あるいはうまく合成できないため、ラットの脳室内に投与するまでには至らず、より効率よく大量にタンパク合成できる方法に変更することにした。 実際には、タカラバイオ社のコールドショック発現ベクター pCold ProS2 に HP-20 の cDNA を組み込んだプラスミドを用いて宿主大腸菌の形質転換体を調整し、この大腸菌を培養して充分量の HP-20 が合成されている事を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初は、Biocomber 社の PURESYSTEM シリーズを使用して無細胞タンパク質合成という方法を用いて HP-20、HP-25、HP-27 の合成を試みていたが、タンパク合成量が少ない、あるいはうまく合成できないため、ラットの脳室内に投与するまでには至っていなかった。最近ようやくコールドショック発現ベクター pCold ProS2 を用いたタンパク合成により、十分量の HP-20 が合成されている事を確認した。
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今後の研究の推進方策 |
残り 2 つの HP Complex の構成タンパクである HP-25、HP-27 の合成についても、HP-20 と同様にタカラバイオ社のコールドショック発現ベクター pCold ProS2 を用いて十分量を合成し、実際にラットの脳室内に投与する実験をしていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
HP Complex の構成タンパクである HP-25、HP-27 の合成についても、HP-20 と同様にタカラバイオ社のコールドショック発現ベクター pCold ProS2 を用いて十分量を合成する予定であったが、本年度中に行うことができなかった。 HP Complex の構成タンパクである HP-25、HP-27 の合成について、タカラバイオ社のコールドショック発現ベクター pCold ProS2 を用いて十分量を合成する。
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