研究課題
挑戦的萌芽研究
平成25年度の研究経過として、1.80 歳以上で術前に明らかな認知症のない予定開腹術を受ける患者を対象に,デスフルランまたはセ ボフルランで全身麻酔を行い,術前後24 時間,術後1 週間時点で神経学的テスト(MMSE)を用いてPOCD の評価を行った。結果として術後24時間時点にMMSEの低下が認められる臨床的な因子は検出できなかった。2.患者全血からDNAを抽出し、POCDのリスクとなる原因遺伝子について、細胞のアポトーシスに関与するとされるcasp8遺伝子についてdbNSFPを用いて有害性の高いCDS内のSNPsを検討した結果、rs1045485、rs3769823-SNPsはPOCDと関与する可能性が示唆された。3.マウス脳を用いて、レーザーマイクロダイセクションによるニューロンの単離、mRNA発現量の定量を行う実験系を確立した。
2: おおむね順調に進展している
ヒトにおいてPOCDのリスクとなる原因遺伝子のin silico analysisは順調に推移しており、マウス脳において検証を行う実験系を確立した。今後はcasp8遺伝子とPOCDとの関係について、さらに行動学的モデルを作製し、検証を行う。
平成26年度はマウスによるPOCD行動モデルを作製し、casp遺伝子群の発現との関係について検証を行うこととする。
平成25年度の予算の執行状況はほぼ予定通りであり、残額は34536円と少額である。分子遺伝学実験試薬および実験器具購入資金として充当する予定である。
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