腰痛の約8割は非特異的腰痛である。そのなかに第5腰椎横突起と仙椎間の狭小化によって痛みをもたらすBertolotti症候群が含まれている。当科受診しX線にて第5腰椎横突起と仙椎間の狭小化があり、同部位に圧痛かつX線透視下に針を刺入し再現痛ありと診断した割合は、非特異的腰痛全体の2.6%であった。ホルマリン固定献体の解剖で、痛みの原因に脊髄後枝外側枝が関与している可能性を発見した。X線透視と電気刺激を併用し脊髄後枝外側枝を同定し高周波熱凝固法を施行した結果、有意に痛みの軽減を認めた。Bertolotti症候群に対して脊髄後枝外側枝への高周波熱凝固法は、有効であることを示唆した。
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