研究実績の概要 |
今年度はセントロメア近位側BPY2遺伝子付近(Y染色体物理学的位 chrY:251304410-2515160, 順方向)とパリンドローム部の遠位部2ヶ所(chrY:26764151-26785352,順方向とchrY:27177050-27198251,逆方向)を分析した。各ゲノムのサイズは21202である。今回はSINEのみならず、LINEおよび繰り返し配列を中心に非コード領域DNAを分析した。前年報告で、我々の施設が保有しているサンプルでは有意な結果を得られなかったので、発現の有無とこの領域との関連性をチェックした。マイクロイアレイデータが公開されているGene Expression Ominibus(GEO)を利用した。無精子症とコントロールの比較は、精子形成遺伝子の欠失があるので、高度乏精子症患者から採取した精子から作成したアレイデータを使用した。GEO(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/geo/)から高度乏精子症患者アレイデータ8サンプルからなるGSE6872を選択した。また13正常精子をコントロールアレイにした。これらのプラットフォームはAffymetrix Human Genome U133 Plus 2.0であった。これら21サンプルを標準化して、64356遺伝子を候補とした。今回研究ではDifferentiallyExpressed Gens Analysisからコントロールに対して2.5倍の閾値を設定した。これらの候補遺伝子510を選択できた。Y染色体遠位部の非コード領域と関連性の高い遺伝子と領域を、Kyoto Encyclopedia of genes and Genome (KEGG) のデータベース(http://www.kegg.jp)にマッピングすると、リボゾーム代謝系の2系列がヒットした。
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