研究課題/領域番号 |
25670682
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤澤 正人 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30243314)
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研究分担者 |
田中 一志 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20335433)
杉本 真樹 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70398733)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 腎癌 / ロボット手術 / 3Dプリンタ / 腎部分切除術 / ナビゲーション / 腎機能 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、術前臨床症例のCT画像から3D構築画像を作成し、さらに腫瘍、腎、血管が色分けされた3D模型を3Dプリンタを用い作成した。 CT画像から作成した3D画像、3D模型を用い、手術チームで評価し、アプローチ方法(経腹膜、後腹膜)と温存する血管とクランプする血管を決定し、切除line等の詳細な検討を行った。このような手術チームによる術前シミュレーションシステムを確立した。3D作成ソフト、Osirixで作成した3D構築画像は術中にコンソール画面に挿入し、術者が計画通り切除できるようなimage guidanceによるnavigation systemを確立し、今回のこのimage guidanceによるnavigation systemを用いたロボット支援腹腔鏡下腎部切除術を確立した。 手術成績の評価を行った。術後の腎機能については、従来の腹腔鏡手術に比較し改善を認めた。また、レノグラムを用いた分腎機能の評価も行った。本研究で確立した、image guidanceによるnavigation systemを用いて手術を行う事で、いわゆる高難易度の症例においても良好な腎機能が維持できる事が確認された。切除断端の検討においては、全例で切除断端癌陰性であり、癌手術として妥当である事が確認された。合併症についても従来の方法と比較し増加する事はなかった。6か月以上の中~長期の腎機能についても増悪無く、本システムを用いて行ったロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術が、長期の腎機能においても良好な成績が得られる事が確認された。 さらに従来の開腹手術との比較検討も行ったが、本システムのロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術が、癌の根治性、腎機能を障害する事無く、低侵襲手術を実現できる事が確認された。
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