研究課題
挑戦的萌芽研究
「腎結石が自然消失する」というこれまでの結石学にない新しい現象を、世界に先駆けて私たちは発見した。さらに、この現象には抗炎症性マクロファージ(M2型Mφ)の貪食作用が係わることを証明した。これらの結果を踏まえ、本研究は腎結石の溶解療法の開発に向け、M2型Mφ欠損マウスとヒト腎乳頭組織を用いたゲノムワイド発現解析を行った。M2型Mφ欠損マウスでは、野生型マウスと比較し結石形成が有意に多く、結石形成期において免疫・炎症に関連する遺伝子発現の低下が認められた。またヒト腎乳頭組織においても、結石形成部位であるRandall's plaque周囲組織においてM2型Mφ関連遺伝子群の発現低下を認めた。
尿路結石