分子シャペロンHSP70の妊娠現象における働きを解明し、その誘導剤テプレノンの早産予防効果を確認することが本研究の目的である。テプレノンはHSP誘導作用が証明されている唯一の薬剤であり、早産予防作用があるかどうか解明することを試みた。 絨毛癌細胞株BeWoの培養系で上清中のHSP70濃度の計測を行ったが濃度が極めて低く、他の細胞株JAR,JEG-3においても解析可能な濃度が得られなかった。BeWoの浸潤能、増殖能へのテプレノンの作用も有用な結果が得られなかった。またマウス胎盤におけるHSP70の発現を免疫組織染色で検討したが非特異的な染色パターンしか得られずヒトでの検討に至らなかった。
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