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2013 年度 実施状況報告書

蝸牛の回転ごとに発現する遺伝子スプライシングバリアントの網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 25670715
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関信州大学

研究代表者

吉村 豪兼  信州大学, 医学部附属病院, 医員 (10612997)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード遺伝子 / 難聴 / 遺伝子発現 / マイクロアレイ
研究概要

本年は、蝸牛の回転ごとに発現する遺伝子およびスプライシング・バリアントの網羅的解析を行った。特に、臨床像に特徴のある難聴の原因遺伝子(WFS1遺伝子、TECTA遺伝子、KCNQ4遺伝子など)に関しては詳細に検討を行った。
具体的には、マウスを麻酔下におき、断頭後すぐに内耳を摘出しRNA-laterへ浸透させる。RNA-later内にて蝸牛骨壁を除去し、蝸牛より回転ごとに膜迷路を取り出して、QIAGEN RNeasy Mini Kitを使用しtotal RNAを抽出する。Agilent 2100 bioanalyzerにて抽出したRNAのクオリティチェックを行い、SurePrint G3 Exon マイクロアレイを使用して全エクソンの発現パターンを調べることにより、網羅的スプライシング解析を行った。また、発現量に変化の認められた遺伝子に関しては定量RT-PCR法により発現量の確認を行った。
その結果、マウス蝸牛の回転毎に発現量の異なる遺伝子を明らかにすることができた。興味深い事に、遺伝性難聴の原因となるいくつかの遺伝子ではその発現量が基底回転部ほど低いことが明らかとなり、高音障害型の臨床像と一致する結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り初年度にマイクロアレイ解析を実施し遺伝子発現レベルの網羅的解析を行う事が出来た。

今後の研究の推進方策

平成26年度以降は、前年度までに実施したマイクロアレイ解析のデータを基に、蝸牛の回転ごとに発現する遺伝子発現解析およびスプライシング・バリアントの網羅的解析を行う。特に、臨床像に特徴のある難聴の原因遺伝子(WFS1遺伝子、TECTA遺伝子、KCNQ4遺伝子など)に関しては、オルタネイティブ・スプライシング・バリアントの有無および各スプライシング・バリアントの発現量に関して詳細に検討を行う。
前年度までに得られたSurePrint G3 Exon マイクロアレイを使用して全エクソンの発現パターンを調べることにより、網羅的スプライシング解析を行い、回転別に特異的スプライシング・バリアントを検出するプローブを設計して発現の確認解析を行う計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Deafness gene expression patterns in the mouse cochlea found by microarray analysis.2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura H, Takumi Y, Nishio SY, Suzuki N, Iwasa Y, Usami S.
    • 雑誌名

      PLoS One.

      巻: 9 ページ: e92547

    • DOI

      doi: 10.1371/journal.pone.0092547.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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