蝸牛では頂回転側で低音を、基底回転側で高音を特異的に認識することが知られている。本研究では、蝸牛の回転ごとに発現する遺伝子およびスプライシング・バリアントの網羅的解析を行い、その詳細を明らかにすることを目的にマウス蝸牛を用いた網羅的遺伝子解析を実施した。その結果、蝸牛の回転毎に異なるスプライシングバリアントが認められるもののうち、有意水準に達する遺伝子は44種類認められた。これら44遺伝子には現在までに難聴の原因として報告されているOtogおよびStrcにが含まれており、スプラシングバリアントが難聴の聴力型に関与する可能性が示唆された。
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