これまで、スフィンゴミエリン(SM)代謝によるK+チャネルであるKCNQ1の発現制御が示唆されている(Lu et al., 2012)。本研究は、これを細胞レベルで証明するために行われた。主な結果:1)SM合成酵素(SMS1)阻害剤であるD609の投与により、KCNQ1/KCNE1電流密度が低下した。2)SMS1shRNAにより、電流密度が減少し、電位依存性は変化しなかった。3)SMS1の過剰発現はshRNAと逆の効果を齎した。4)PKD阻害剤がshRNAと同様に電流を抑制し、両者が非加算的であった。よって、SMS1によってKCNQ1/KCNE1が正に制御されることが初めて明らかとなった。
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