研究課題/領域番号 |
25670732
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
植村 明嘉 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 特命助教 (30373278)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | Ang2 / 網膜 / ペリサイト / 糖尿病黄斑浮腫 / 国際情報交換 / 韓国 |
研究概要 |
平成25年度は韓国KAISTのGou Young Koh教授と共同で、抗PDGF受容体β阻害抗体(clone APB5)を新生仔マウスに腹腔内投与して網膜血管におけるペリサイトを消失させ、angiopoietin-2(Ang2)発現の変化を解析した。In situ hybridization法、免役染色法、Ang2-lacZレポーターマウス、Ang2-GFPレポーターマウスのいずれにおいても、正常マウス網膜では新生血管先端部の内皮細胞がAng2を強く発現するが、ペリサイトを消失した新生仔マウス網膜血管では広範囲にわたって内皮細胞のAng2発現が確認された。また、ペリサイトを消失した成体マウス網膜でも同様に、内皮細胞がAng2を持続的に発現していた。これらの結果から、ペリサイト消失網膜血管の透過性亢進にAng2発現が関与している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ペリサイト消失網膜血管におけるAng2の発現局在を、複数の手法を用いて同定することに成功した。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、ペリサイト消失網膜血管におけるTie2受容体の活性化を評価するとともに、Ang2阻害剤およびVEGF阻害剤を眼内に投与して浮腫抑制効果を評価する。さらに、成体網膜におけるlive-imaging手法を新たに確立し、同一個体における網膜血管の経時的変化を観察することをめざす。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、計画していた研究を別予算(民間財団からの奨学寄付金)にて実施することができたため、全額を平成26年度に使用することとした。 平成26年度は名古屋市立大に異動して本研究を継続するため、主に物品費に使用する。
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