食塩感受性高血圧症におけるリンパ循環系の関与を解明するために、モデル動物を用いて研究を行った。動物を正常食塩食群(NSD)と高食塩食群(HSD)に分け、食塩負荷後に集合リンパ管を摘出しex vivo実験において、集合リンパ管の収縮機能を評価検討した。その結果HSDは、1)ラット腸骨リンパ節輸入リンパ管の収縮力とポンプ作用増強を誘起する、2)ICRマウス腸骨リンパ節輸入リンパ管の収縮頻度増加によるポンプ作用増強を誘起する、3)ICRマウス集合リンパ管の浸透圧感受性Cl-チャネルおよびTRPVチャネルの反応性を変調させることが判明した。
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