研究課題/領域番号 |
25670757
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
本間 覚 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00302422)
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研究分担者 |
酒井 俊 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30282362)
田尻 和子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60633914)
木村 泰三 筑波大学, 学内共同利用施設等, その他 (00636508)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 心筋梗塞 / 好中球細胞外トラップ / 炎症反応 |
研究概要 |
好中球は,好中球細胞外トラップ(NETs)と呼ばれる網目状の捕捉構造を形成することにより,効率よく細菌を捕捉して分解除去することが明らかにされてきている。しかしながら、非感染性炎症における好中球の役割には不明な点が多い。本研究は、重要かつ罹患者数が多い心筋梗塞の病態においてNETsが生じ、それが心臓における占めつつ頤帽の除去に関していること、NETsの際に放出されるプロテアーゼおよびその他の細胞内蛋白が炎症反応に関与することを明らかにし、さらにNETsに関連する炎症反応が生体の合目的反応なのか、それとも病態の悪化因子として機能しているものなのかを明らかにする。 本年度は次の研究を行った。1. 左冠動脈結紮によるマウス心筋梗塞モデルが安定して作製できるように、開胸手術の工夫・冠動脈結紮の位置の決定を行い、短軸像で左室周囲径に対する梗塞サイズが約40%になるようにした。 2. 組織学的に好中球・マクロファージ・樹状細胞・Tリンパ球が浸潤してくることを明らかにした。 3. NETsの存在を明らかにしようと、免疫組織染色の条件検討を行っている。 4. FACSにて、心筋梗塞後、どの時期にどの細胞が増加するのかを明らかにしようとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
心筋梗塞モデルの確立に時間を要したため、in vivoでのNETsの証明に時間を割くことが出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、NETsの存在を組織学的に証明する。細胞外に放出されたDNA網はSYTO13により染色し、その他、抗ヒストン蛋白抗体・抗好中球エラスターゼ・DAPI染色を組合せ、蛍光顕微鏡による観察する。また、NETsにおいて重要な役割を果たす好中球エラスターゼのノックアウトマウスを用い、このマウスにおいて心筋梗塞を作製した場合、NETsが形成されないのか、またこの時の炎症の程度に軽減化または重症化が認められるのかを検討する。
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