| 研究課題/領域番号 |
25670761
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| 研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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| 研究機関 | 関西医科大学 |
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研究代表者 |
鍬方 安行 関西医科大学, 医学部, 教授 (50273678)
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| 研究分担者 |
早川 航一 関西医科大学, 医学部, 助教 (60403086)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 組織応力 / 組織血流 |
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| 研究概要 |
組織応力／血管内圧モニタリングに基づく重症急性期症例の新しい循環管理法を開発するため、とくに腸管壁の組織応力／血管内圧／組織血流量のモニタリングをリアルタイムに実施可能とする実験系プラットフォームを構築した。実験系は、加温手術台、調節呼吸（動物用人工呼吸器）、動脈圧連続モニタリング、関心領域の流入動脈および導出静脈血流測定（ultrasonic flow probeによる）に加えて、径0.2mmの微小圧センサー（FISOテクノロジー社製）を組織内に留置して壁応力変化を連続モニターする構成とした。
NZWウサギをペントバルビタール持続投与（耳静脈）で全身麻酔し、気管切開ののち調節呼吸とする。頸動脈から動脈圧を連続モニターする。関心臓器として消化管を選択し、上記の前処置を終了したウサギを開腹し、単位長（約8cm）の空腸の腸管壁の口側・肛側をそれぞれ結紮したのち、流入動脈にクランプ用バンドを留置する。腸間膜動脈本幹および選択した約8cmの空腸に流入する腸間膜動脈文枝にそれぞれ超音波血流プローブを留置する。当該空腸壁に、セルジンガー法により細径マノメータ（FISO）を留置する。腸管を自作の黒色ステージに置き、開腹創から透見できるようにクリアフィルムを用いて仮閉腹する。処置後、1時間の回復期間をおく。クランプ用バンドにより30分間（暫定値）の空腸阻血を作成する。クランプ解除を時間0とし、各部位のモニタリングを継続するとともに、時間0、15、30、45、60、90、120分後に黒色ステージ上の空腸血流をLaser Doppler Scanner（Moor LDI）を用いて測定する。これを基本実験系として、虚血再灌流やアナフィラキシーによる浮腫・組織応力増加モデルを観測して、組織応力／血流関係を明らかにしてゆく。本年度はウサギ2羽を用いて、上記実験系が機能することを検証し、終了した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題を提出したのち関西医科大学への赴任が決まったため、H25年度に入り大阪大学から関西医科大学への実験基盤を移転する作業が必要となった。また関西医科大学学舎がH25年4月に竣工した状態であったため、本研究に必要な生理学実験室の整備（工事）に6ヶ月以上を要し、この分計画の遅延を生じた。一方で、壁応力測定のため、当初は微小圧マノメータをパラフィン包埋するプローブの自作が必要と考えたが、径0.2mmの既成微細マノメータを入手することができたため、この分実験計画は早まった。その結果として幸い、本研究に必要な上記検証実験が成功し、H26年度より本プロトコルを開始できる状態となった。
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| 今後の研究の推進方策 |
臓器・組織壁応力の局所血流・酸素化への影響を明らかにする。前処置を終了したウサギを実験群（n=10）、対照（n=10）にわける。単位長（約8cm）の空腸を選択し、実験群では、空腸流入動脈クランプ用バンドにより30分間（暫定値）の空腸阻血を作成する。対照群ではクランプを実施しない。クランプ解除を時間0とし、組織壁応力／流入動脈血流、局所血流分布関係を明らかにする。前述した確立実験系を用いて、輸液量・速度を増加させ、局所の壁応力増加と臓器・組織血流に与える影響を検討し、臓器血流低下・酸素化障害をきたす壁応力のcritical valueを明らかにする。また、壁応力増加を他の因子でも作成するため、馬血清に前感作したウサギを用い、実験群では馬血清2 mlを静脈内投与し、アナフィラキシーショックを惹起する。輸液速度／量を変化させた群を同様に作成し、組織血流分配／酸素化に生涯を及ぼす組織応力のcritical valueを明らかにする。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
計画の進捗状況に記した理由で計画遂行がやや遅延しているため、実験動物・試薬・消耗品に充当すべき費用に相当する未使用額を生じた。
H25年度に本来計画した実験・対照の20件の実験に要する実験動物・試薬・消耗品への支出として使用する。
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