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2013 年度 実施状況報告書

環境臭気分析による細菌同定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25670768
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東海大学

研究代表者

梅澤 和夫  東海大学, 医学部, 講師 (30349344)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード医工連携 / 環境臭気分析 / 細菌同定 / 揮発物質同定 / 非観血的検査 / 皮膚ガス測定装置
研究概要

熱傷患者における創部感染は植皮片の脱落、敗血症等を引き起こし、最終転帰を左右する極めて重大な影響を及ぼす。現在、創感染の原因菌同定は培養法にて行われるが、培養同定率は30%程度で有り、陽性期待率、陰性期待率ともに高くない。また16Sリボゾーム遺伝子解析による細菌同定法も研究レベルでは応用されているが、特定菌種の同定法としては優れた面があるも、菌量の同定、臨床検体の横断的検索等、臨床現場での利用においては培養法が優れている。
今回、我々は研究協力者である東海大学理学部化学科、関根嘉香らが開発した皮膚ガス測定装置を応用し熱傷創面より発せられる揮発性物質を患者周辺環境中にて補足し、細菌同定に利用されている特定揮発性物質(生化学的菌性状による同定法)を検出することにより細菌同定を行う方法を開発することを目的とし研究を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度に於いては8名の重症熱傷患者において創部ガーゼの揮発性分析、環境臭気分析を行った。創部、環境共に様々な物質が同定されており、培養法による同定細菌情報と生化学的菌性状との比較検討を行い菌種毎の補足物質の検討を開始している。また同時に患者登録も継続し行っている。
また、菌同定以外の成果として受傷原因(火炎熱傷、温湯熱傷)、受傷後の経過により一定の傾向があり、環境臭気分析による細菌同定以外にも熱傷の重症度、進行度により揮発性物質が変化することが示唆され、病態判断にも応用できる可能性がある。

今後の研究の推進方策

①患者登録の継続によるdata baseの拡大、②標準菌株、臨床分離株の血清培養条件下による揮発性物質分析による補足物質の絞り込み、③病態による揮発性物質変化の推定のために長期連続補則の実施を行い、概ね20~30症例の段階で解析を行い、基礎技術を買う呈する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度年度中に必要物品(物品)を発注したが、平成25年度中の納品が不能となった。予算は計画通りに使用したが、納品時期のずれにより未使用金額が発生した。
年度内納品が不能となった物品①HPLCカラム・島津製作所・Shim-pack VP-ODS・¥68,900-、②HPLCカラム・島津製作所・Shim-pack XR-ODS・¥73,600-③HPLCカラム・島津製作所・Shim-pack VP-C8・¥68,900-

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 歯科診療ユニットにおける細菌学的環境調査に基づく効果的な消毒法の検討2013

    • 著者名/発表者名
      岩下英夫,浅井さとみ, 梅澤和夫(8名中3番目),宮地勇人.
    • 雑誌名

      環境感染学会誌

      巻: 28 ページ: 273-279

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 重症熱傷患者における多剤耐性Acinetobacter bauanniiの多発とその感染制御2013

    • 著者名/発表者名
      大橋茉耶,浅井さとみ,梅澤和夫(10名3中番目),宮地勇人
    • 雑誌名

      熱傷

      巻: 39 ページ: 15-21

    • 査読あり
  • [学会発表] 水道ユニットが環境リザーバーとなった薬剤耐性Acinetobacterの多発事例2014

    • 著者名/発表者名
      梅澤 和夫
    • 学会等名
      第88回日本感染症学会学術講演会
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク
    • 年月日
      20140618-20140620
  • [学会発表] 多剤耐性緑膿菌派生予測因子の推定2013

    • 著者名/発表者名
      梅澤 和夫
    • 学会等名
      第41回日本救急医学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20131021-20131023

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公開日: 2015-05-28  

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