正常ラットに於けるTim-3の発現を検討したところ、破骨細胞とその前駆細胞でTim-3が発現することを見出した。リガンドであるガレクチン9の発現は骨髄の骨近傍に限局して認められた。アジュバント関節炎マウスの骨破壊部位でのTim-3とガレクチン9の発現はいずれも骨髄腔全域に渡って認められた。試験管内での破骨細胞分化系にガレクチン9を添加すると、破骨細胞形成が顕著に阻害された。アジュバンド関節炎ラットの距腿関節近傍にガレクチン9を投与したところ、炎症性骨破壊が顕著に抑制された。Tim-3/ガレクチン9システムを介した炎症性骨破壊制御が可能であることが分かった。
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