研究課題/領域番号 |
25670782
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研究機関 | 奥羽大学 |
研究代表者 |
今井 元 奥羽大学, 歯学部, 准教授 (90291343)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | Shhシグナル / LHRHニューロン / 前方中軸中内胚葉 / 移動 / 分化 / 全胚培養系 / SRIFニューロン / 幹細胞 |
研究実績の概要 |
平成26年4月より所属研究機関を昭和大学医学部から奥羽大学歯学部に変更した為、以下の研究1) 『Gli3K.O.マウスの組織を用いるSRIF/LHRHニューロンの幹細胞の移動の解明』と 研究2) 『全胚培養系を用いるSRIF/LHRHニューロンの決定~分化を再現する培養系の確立と起源の解明』の2方向から研究を行っている。26年度は、全胚培養系を必要としない1)の研究を先行して行った。 研究1) 当該研究では、『AME(前方中軸中内胚葉)のShhシグナルが、どのようにSRIF/LHRHニューロンの決定・移動・分化に関わるのか?』解明する為に、Gli3K.O.マウスの組織を提供していただき、SRIF/LHRHニューロンの幹細胞の移動と最終分化における分子機構の解明を行っている。 現在は、Gli3K.O.マウスでは、LHRHニューロンの移動経路に異常が認められ、鼻上皮に限局することを明らかにしている。さらに、下垂体から移動すると考えられるLHRHニューロンも下垂体のLH産生細胞が分化するにも関わらず視床下部に存在しないことが明らかになった。今後は、『AMEのShhがこれらの移動と分化にどのように関わるのか?』その機構の解明を行っていく予定である。 研究2) 『全胚培養系を用いるSRIF/LHRHニューロンの決定・移動・分化を再現する培養系の確立』 25年度までに昭和大学の確立したシステムを奥羽大学に移行するため、26年度中は培養器機のセットアップを行い、実験を再開し始めた。現在、アデノウイルスに代わる遺伝子導入システムを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年4月より所属研究機関を昭和大学医学部から奥羽大学歯学部に変更したため、当初の計画通りは進んでおりませんが、研究1)を先行して研究を行っているため、大旨、順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年4月より所属研究機関を奥羽大学に変更した為 研究1) においては、『Gli3K.O.マウスの組織を用いてSRIF/LHRHニューロンの幹細胞の移動と最終分化における分子機構の解明』については、ニューロンが移動を開始する移動を開始する時期(E10~E11)におけるWTマウスとK.O. マウスのOtx2 (LhRHの転写因子) とGli1,2 (Shhの下流の遺伝子)のm-RNAの発現を検出し、LHRHの分化の鼻上皮と下垂体で発生するLHRHの幹細胞の発生に異常がないことを確認する。さらに、ラミニン,インテグリン,NCAMなどの細胞や軸索の接着に関与する分子の分布がどのように変化したかを検討し、幹細胞の移動の原因を解明する予定である。 研究2)においては、昭和大学医学部で確立に成功していた長期全胚培養を奥羽大学歯学部に再現している。また、本年度は、、長期培養系におけるAME除去実験を行い、また、、長期培養系における蛋白導入システムと遺伝子導入システムをセットアップし、研究を引き続き遂行していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年4月より所属研究機関を昭和大学医学部から奥羽大学歯学部に変更した為、昭和大学医学部で確立に成功していた長期全胚培養を奥羽大学歯学部に再現している。また、本年度は、、長期培養系におけるAME除去実験を行い、また、長期培養系における蛋白導入システムと遺伝子導入システムをセットアップし、研究を引き続き遂行する。 そのため、昨年度は超低温フリーザー、および、実体顕微鏡を購入し、本年度はこれをセットアップするため、少しでも多くの物品費を必要とする。
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次年度使用額の使用計画 |
実体顕微鏡を用いた蛋白導入システム・遺伝子導入システムのセットアップに使用していく予定である。
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