口腔に常在するレンサ球菌には、プロバイオテイクス機能が期待できる。本研究では、これら細菌と共生することで、自然免疫が増強される可能性を探った。その結果、1) 活性型ビタミンD類 (VD)で口腔上皮細胞を刺激すると様々な抗菌因子、特にLL-37産生が亢進した。2) VDと菌体成分を組み合わせると、更に有効であった。3)LL-37は歯周病原性で様々な全身疾患にも係るPorphyromonas gingivalisの増殖を抑制した。今後は、口腔レンサ球菌とVDとを組み合わせて、抗菌作用の増強を図り、口腔ならびに全身の健康増進の可能性を模索したい。
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