研究概要 |
31P-NMRによる基礎検討:JEOL社NMR装置、JNM-ECA600を使用し、測定対象核を燐に設定して11種類の合成リン酸カルシウム(①TCP:トリカルシウムホスフェート;非晶質,②β-TCP;三方晶,③α-TCP;単斜晶,④OCP:オクタカルシウムホスフェート;三斜晶,⑤HA:ハイドロキシアパタイト;六方晶,⑥HA;単斜晶,⑦Ca欠損HA,⑧TTCP:テトラカルシウムホスフェート;単斜晶, ⑨FAP:フルオロアパタイト; 六方晶,⑩ACP:アモルファスカルシウムホスフェート;三菱,⑪CHAP:カーボネートアパタイト)のT2緩和動態をCarr Purcell Meiboom Gill法(τstep、Calculation delay, relaxation delay、積算回数を変数)により数々の条件下でarray測定を行った。測定結果は解析ソフトDELTAによりフーリエ変換した後に信号強度として算出した。過去に検討したT1緩和条件下での合成燐酸カルシウムと骨の磁気緩和動態の結果とT2緩和の理論、および測定時間を30分以内とすることを考慮して、今回の測定結果から骨塩量、新生骨量の測定条件候補を各々2つ抽出した。 コントロールのデータとする、骨塩量の測定はHologic二重エネルギー吸収骨密度測定装置(以下DXA) discoveryを使用し、small animal modeで2,3,6,9ヶ月齢のマウス頚骨骨塩量と骨密度を測定した。また、新生骨量の測定ではJNM-ECA600を用いて、過去の研究で得られたT1緩和条件下新生骨測定条件でマウス骨サンプルを測定した結果、信号が得られることを確認した。
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