各種歯科用合金板試験片へのPLD法によるアルミナ、TiO2、SiO2のPLD法による成膜を行い、試験片の色調、顕微鏡下表面観察、成膜した各合金の摩耗試験も行った結果、アルミナによるPLD成膜により色調も青白色に変化した。TiO2堆積成膜では金色や緑色、紫色を呈した。SiO2堆積成膜は青味がかった銀色を呈した。これらのことは矯正用合金ワイヤーの金属色を隠すのに効果があると思われ、PLD成膜した合金ワイヤーとブラケットの摩耗摩擦に影響があるか検証した結果、PLD法にて成膜したワイヤーでは未処理とほぼ同程度の摩擦を示す結果となり、成膜の影響が少ないことが分かった。
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