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2013 年度 実施状況報告書

生体模倣的なナノ構造を有するNANOZRインプラントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25670827
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関昭和大学

研究代表者

馬場 一美  昭和大学, 歯学部, 教授 (80251536)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードナノジルコニア
研究概要

電子顕微鏡(SEM)での観察では、フッ酸で処理したナノジルコニアの表面は、500nm以下の凹凸のある球状構造をもつことがわかった。表面積はその微細構造により、硫酸処理したチタン表面と比較し20~30%の増加を認めた。この幾何学的なナノ構造は、4%フッ酸よりも55%フッ酸で処理したものの方がより顕著に見られた。また、表面粗さは4%フッ酸処理群 (平均Ra 0.229) と比較して55%フッ酸処理群では(平均Ra 1.416)は高い値を示した。骨芽細胞の接着数はコントロール群である酸処理チタン上と比較し4%処理群では有意差が見られなかったが、55%処理群では30%の増加を認めた。またアルカリフォスファターゼ活性は酸処理チタンに比べ、4%フッ酸処理ディスクの有意差は見られなかったが、55%処理群では50%の増加が認められた。さらに、共焦点レーザー顕微鏡で評価したアクチンフィラメントおよびビンキュリンを蛍光免疫二重染色の骨芽細胞初期接着における形態学的観察では、フッ酸処理したナノジルコニア上で、酸処理したチタン上と比較して接着斑の形成、細胞骨格、細胞突起の発達が強まっており、さらにその接着面積、細胞周囲の長さ、細胞計いずれも増加していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度はin vitroでの評価を行うことが目標であった。概ね成果は上がっている。PCR測定による遺伝子解析が未だ結果を出せない状況であるが、新規の遺伝子キットを導入して最低量する予定である。またアルカリフォスファターゼの定量とAFMによる3次元的なトポグラフィーのデータを追加収集したい。

今後の研究の推進方策

培養実験のデータがほぼ予想通りに出ている。今後の方向性として早期に動物実験に移りたい。ミニインプラントを作成し骨インプラント結合力の解析、骨形成量、骨接触率などを測定してナノジルコニアの表面形態と酸処理チタンとの表面形状を比較し、両者の有意性についてまとめたい。

次年度の研究費の使用計画

本年度の使用可能額で執行する予定であった物品の決済が完了しなかったため、次年度使用額が生じた。
本年度から継続する次年度の培養に関連する物品およびミニインプラントの作成とその性質の測定および分析に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effect of hydrofluoride-treated nanofeatured topography on Ce-TPZ/Al2O3 nanocomposite2014

    • 著者名/発表者名
      大嶋瑤子
    • 学会等名
      Academy of osseointegration
    • 発表場所
      Seatlle USA
    • 年月日
      20140306-20140308
  • [学会発表] Enhanced osteoblast function on hydrofluoric-acid treated Ce-TZP/Al2O3 nanocomposite2013

    • 著者名/発表者名
      大嶋瑤子
    • 学会等名
      International colleges of prosthodontists
    • 発表場所
      Trino Italy
    • 年月日
      20130918-20130921

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公開日: 2015-05-28  

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