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2014 年度 実績報告書

変動磁場を用いた新たな細胞・組織の凍結保存方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25670837
研究機関松本歯科大学

研究代表者

各務 秀明  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (80242866)

研究分担者 相良 洋  東京大学, 医科学研究所, 助教 (50145041)
李 憲起  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (60350831)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード凍結保存 / 培養細胞 / 変動磁場 / 幹細胞 / 再生医療
研究実績の概要

本研究の目的は、マウス皮膚組織、および皮膚組織由来の線維芽細胞を用いて、凍結保護剤を用いない条件における細胞凍結方法を開発することである。凍結保護材には細胞毒性があるため、現在の凍結細胞は解凍後ただちに洗浄処置が必要となる。しかしながら、凍結保護材を用いない凍結が可能となれば、解凍後特別な設備のない施設でも使用が可能となるため、細胞製品、あるいは再生医療製品の広い応用につながることが期待される。
本研究では、マウス皮膚由来線維芽細胞を用意し、変動磁場を用いたプログラムフリーザーを用いて、解凍後の生存率、翌日の生存率、および継代された細胞の増殖率を検討した。具体的にはP1の細胞マウス線維芽細胞を用い、5×105個の細胞を1mLの100%FBSに懸濁して凍結チューブに入れ、強度(電圧)および変化率(周波数) を変化させ、細胞凍結を行った。翌日、凍結した細胞を解凍し、生細胞数をカウントした後、10cm dishに播種した。培養1日後、細胞を回収して再び生細胞数をカウントし、生細胞数と生細胞率を算出した。細胞は10Hz,1Vにおいてもっとも高い生存率を示し、磁場を用いない場合の生存率と比較して平均5倍となった。生存率は実験によって異なるが、20-45%の間で変動した。
次に、組織のままで凍結するための条件についても検討した。剃毛したマウス皮膚から径5mm大の組織を切り出した。丁寧に脂肪組織を除去し、初めに10%DMSOを含む培地中で凍結を行った。解凍後にexplant cultureを行い、細胞数、幹細胞マーカーの発現、コラーゲンの産生能を測定した。コントロールとして、凍結を行わずに培養した細胞を細胞の状態で凍結、解凍したものを用いた。得られた細胞はCD105など幹細胞マーカーを発現し、そのプロファイルはほぼ直接培養を行った群と同様であった一方凍結保護材を用いない条件では、十分な生細胞数を得ることが困難であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] The potential use of cell-based therapies in the treatment of oral diseases.2015

    • 著者名/発表者名
      Kagami H
    • 雑誌名

      Oral Diseases

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1111/odi.12320.

    • 査読あり
  • [図書] Optimization of stem cell expansion, storage, and distribution. Chapter 25, in “Stem Cell Biology and Tissue engineering in Dental Science”2014

    • 著者名/発表者名
      Kagami H
    • 総ページ数
      pp. 323-331
    • 出版者
      Elsevier
  • [図書] "New Trends in Tissue Engineering and Regenerative Medicine - Official Book of the Japanese Society for Regenerative Medicine"2014

    • 著者名/発表者名
      Sumita Y, Asahina I, Tran SD, Agata H, Inoue M, Tojo A, Kagami H
    • 総ページ数
      pp. 81-94
    • 出版者
      Intech

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公開日: 2016-06-01  

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