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2013 年度 実施状況報告書

ナノ磁性複合分子と生体埋込型ネオジム磁石によるマイクロDDSの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25670853
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

森田 圭一  東京医科歯科大学, 硬組織疾患ゲノムセンター, 特任講師 (10396971)

研究分担者 佐々木 善浩  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90314541)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードナノ磁性複合分子 / ドラッグデリバリーシステム / 口腔がん
研究概要

口腔がんをはじめとする悪性腫瘍の治療において、シスプラチンなどの抗がん剤と磁性ナノ粒子の複合体である薬剤ナノ磁性ハイブリッド分子と組織内放射線照射に用いるAuなどの小線源を模倣した生体埋込型ネオジム磁石を作製し、磁力を利用して薬剤を能動的に輸送することが可能かを実験動物としてマウスを用いて評価することを目的として研究を開始した。
生体埋込型ネオジム磁石の作製においては、Neo35という規格のネオジム磁石を用い、非常に強力な磁力が得られることがわかっているため、原段階で実際に口腔癌などに使用されている組織内照射用Auグレインと同等の規格直径1 mm×高さ5 mmでの作成に成功した。また、治療後に不要となった磁石を摘出することを想定し、直径5.1 mm×高さ2 mm (孔の径 1mm)のリング状のネオジム磁石の作成も行った。
次に、マウスの尾静脈注射により薬剤の能動的輸送を検討するためにインドシアニングリーンなどの色素や他の蛍光色素を融合させた色素ナノ磁性ハイブリッド分子の作製を行った。分子の大きさは、50nm、100nm、200nmで作製し、マウスの実験に用いる予定であったが、動物実験施設の改修工事のため動物実験が行えない状況がつづき、生体での色素ナノ磁性ハイブリッド分子の動態について検討することはできなかった。
そこで、疑似血管としてのマイクロ流路の利用により色素ナノ磁性ハイブリッド分子の動態を検討するために、ASICON社製流路チップおよびデジタル定量チュービングポンプを導入し、血液の流れを再現し、流体中の色素ナノ磁性ハイブリッド分子の動態を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

動物実験施設の改修工事のため動物実験が行えない状況がつづき、生体での色素ナノ磁性ハイブリッド分子の動態について検討することはできなかった。

今後の研究の推進方策

マウスの皮下へのネオジム磁石埋入と色素ナノ磁性ハイブリッド分子の尾静脈注射により、薬剤の能動的輸送の検討を行う。先に作製した様々な大きさの分子を検討することで、薬剤能動的輸送の最適条件を検討する。
色素ナノ磁性ハイブリッド分子の大きさによる生体内動態を参考に、抗がん剤ナノ磁性ハイブリッド分子の作製を行う。抗がん剤としては、プラチナ製剤を第一候補に検討するが、ナノハイブリッド分子の生化学的特徴から、ある程度分子量が大きい分子の方が安定したハイブリッド分子が作製できることがわかっているため、分子標的薬も検討対象とする。
続いて、マウスの皮下へのネオジム磁石埋入と抗がん剤ナノ磁性ハイブリッド分子の尾静脈注射により、薬剤の能動的輸送の検討を行う。抗がん剤は色素などによる検出が困難であるため、その際には、我々が開発したマウス口腔癌顎骨浸潤モデルを使用し、頭部皮下(頭蓋骨上)に移植生着した口腔癌に対する治療効果を指標に薬剤の動態を検討する。得られた成果は、各学会、シンポジウムなどで公表する。

次年度の研究費の使用計画

事務手続き上、一部の消耗品費の支払が4月になった事が理由として挙げられる
事務手続き上のことであり、次年度の消耗品費として計上する

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公開日: 2015-05-28  

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