ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)ではホウ素化合物として主にパラボロノフェニルアラニン(BPA)が使用されている。BPAの取り込みがみられない腫瘍細胞に対しては、高ホウ素化合物を局所投与する方法が考えられる。炭化ホウ素(B4C)球はナノ粒子で、中性子を効率的に捕捉する。B4C球を腫瘍内に投与後に中性子照射を行うことで、中性子単独と比較して腫瘍抑制効果がみられた。親水性の2-メタクロイルオキシホスホリルコリンunit と疎水性のn-ブチルメタクリレートunit からなるPurebright MBでB4C球を可溶化できた。B4C球は腫瘍投与する化合物としてBNCTに有用であることが示唆された。
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