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2014 年度 実施状況報告書

健忘作用獲得のための新しい精神鎮静法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 25670858
研究機関徳島大学

研究代表者

富岡 重正  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (70188770)

研究分担者 宮脇 卓也  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00219825)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード健忘作用 / シナプス外GABA受容体
研究実績の概要

入手した11種類のGABAA受容体サブユニットのプラスミドDNA(α1-6, β1-3, γ2s, δ)からそれぞれのcRNAの生成をおこなった。つまり、プラスミドDNAをcompetent cellにtransformationさせた後、それぞれのベクター(pcDNA3.1、pCDM8)の耐性抗生物質が入ったプレートで培養し、得られたコロニーからプラスミド DNAを精製した。プラスミドDNAを制限酵素にて切断した後、in vitro transcription kitを用いてcRNAを作成した。作成したcRNAを目的とするGABAA受容体であるα5GABA受容体を構築するため、α5、β3、γ2のcRNAを混合したものをアフリカツメガエル卵母細胞内にマイクロインジェクションし、卵母細胞膜上にα5GABA受容体を発現させる。つまり、cRNAをマイクロインジェクションした卵母細胞を2~3日間低温(18度)培養し、膜上に発現したGABA受容体蛋白を発現させる。現在、α5GABAA受容体の発現を確認している。発現が確認されれば電気生理学的手法(voltage clamp法)を用いてGABA電流を測定する。つまり、現有するアンプ(Warner社製 OC-725C)で電流を測定しソフトウエアLabChartで解析を行っていく予定である。ミダゾラムとプロポフォール同時投与によりどの程度の相乗作用が得られるかについて詳細に検討を行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

GABAA受容体サブユニットプラスミドDNAの入手が予定よりも半年間以上遅れたことが主原因である。しかしながら、電気生理学的解析法voltage clamp法に用いる機器、データ解析手段およびアフリカツメガエルの準備はできているため、卵母細胞膜上にα5GABAA受容体の発現が確認さえできればデータ取得まで時間は要しないと考えている。

今後の研究の推進方策

アフリカツメガエル卵母細胞を用いた蛋白機能解析方法は、voltage clamp法によるデータ取得よりも卵母細胞膜上に目的とする蛋白を発現させるまでの実験過程が最も大切で時間もかかる。この過程の中で失敗があるとデータを得ることが全くできない。したがって、現在行っているそれぞれのGABAA受容体サブユニットのプラスミドDNAからcRNA合成までの過程、および卵母細胞から実際にGABA刺激による電流が正しく取得できることの確認をしっかり行うことが本研究を早くかつ正確におこなう要点であると認識している。
一方で、GABA受容体の研究を行っている研究者から情報交換をおこない、本研究ができるだけ早く進むよう準備を怠らないようにしたい。

次年度使用額が生じた理由

現在はプラスミドDNAからcRNA作成までの分子生物学的実験が終了した段階であり、今後シークエンスなど最も費用がかかる実験が残っており、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

プラスミドDNAからcRNA作成までに必要な試薬類(制限酵素含む)、シークエンス解析および電気生理学的実験に関する試薬類などに多くの予算を使用する予定である。また、興味ある実験結果が得られれば学会等での発表にも経費を使用する予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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