歯の発生過程は大きく分けて2種類の異なる起源の細胞である歯原性上皮細胞と歯原性間葉細胞が関わっている。この2種類の細胞による歯の構築過程は上皮ー間葉の相互作用と呼ばれ,お互いで協調し合うことによって厳密な制御機構が働いていると考えられている。しなしながら,そのメカニズムについては不明な点が多い。われわれはバイオインフォマティカル解析を行い歯に特異的に発現する分子の同定を行っいる。この度,エクソソームの主要構成成分であるテトラスパニンファミリーに属するCd9が歯の発生過程で強く発現していることを見出し,歯の発生過程でエクソソームが上皮ー間葉相互作用の情報伝達に重要な役割があることが示唆された。
|