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2013 年度 実施状況報告書

口腔のQOLとソーシャルキャピタル、「絆のホルモン」オキシトシン

研究課題

研究課題/領域番号 25670890
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東北大学

研究代表者

相田 潤  東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (80463777)

研究分担者 柿崎 真沙子  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20580872)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード歯科疾患 / 歯周病 / ソーシャルキャピタル / MRI / 脳 / オキシトシン
研究概要

111名の高齢者に対し、質問紙調査、歯科健診、血液検査、磁気共鳴画像(MRI)検査を行った。質問紙調査および歯科健診結果のプレ解析の結果、認知機能検査であるMMSE(Mini-Mental State Examination)と関連の見られた項目は、歯周疾患があるほど認知機能が低い方向の関連(r=-0.218, p=0.035)、矯正治療経験(便宜抜去歯がある)があるほど認知機能が高い方向の関連(r=0.262, p=0.006)が、ソーシャルサポートがないほど認知機能が低い方向の関連(r=-0.212, p=0.025)が認められた。
MRI検査では、Sクリニックの磁気共鳴画像(MRI)装置(GE-Yokogawa Signa 1.5tesla)を用いて脳MRIを収集した。その際、事前に、体内金属の有無、閉所恐怖症の有無等の禁忌事項を確認するとともに、撮像直前にも再度MRI禁忌事項の有無を確認した。脳MRIは、3次元収集のT1強調像である、3D-SPGR法を用いた。撮像条件は、TR=40msec、TE=2.2msec, FA=45度、FoV=220×220mmとした。得られた画像をMatlab、及びStatistical Parametric Mapping 8 (SPM8)を用いて、画像のプリプロセスを行った。平滑化された画像を従属変数、年齢、性別、及び各因子を独立変数として、重回帰分析を行った。検定は全脳で行い、統計学的閾値は、family-wise errorで多重比較補正を行った、p<0.05とした。プレ解析の結果、歯科健診項目やソーシャルキャピタル項目との関連は認められなかった。今後、要因間の関連性を検討した解析を実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

対象者のリクルートなどが予定以上に順調に進み、研究費の前倒しを行い、2年がかりの検査が1年で終了した。そのため、計画以上に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

今後は、平成25年度に得たデータを用いて、要因間の関連性を検討した解析を実施する。今後は平成25年度に得たデータを用いて、要因間の関連性を検討した解析を実施する。特に、歯科健診項目とソーシャルキャピタル、ソーシャルサポートおよびオキシトシンやコルチゾルの関連を多変量重回帰分析やロジスティック回帰分析を用いて検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

調査対象者のリクルートが順調にすすみ、検査をすべて平成25年度内に実施したため。
平成26年度は、前年度までにすでに支出しているため、費用の掛からない解析を中心に実施する。残金は学会旅費と消耗品購入に用いる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Tooth loss and mortality in elderly Japanese adults: effect of oral care2013

    • 著者名/発表者名
      Hayasaka K, Tomata Y, Aida J, Watanabe T, Kakizaki M, Tsuji I
    • 雑誌名

      J Am Geriatr Soc

      巻: 61(5) ページ: 815-820

    • DOI

      10.1111/jgs.12225

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 重度歯周炎患者に対する経口抗菌療法を併用した非外科治療の臨床および細菌学的評価2013

    • 著者名/発表者名
      三辺正人, 河野寛二, 原井一雄, 相田潤, 野村義明
    • 雑誌名

      日本歯周病学会会誌

      巻: 55 ページ: 156-169

    • 査読あり
  • [学会発表] みなし仮設住宅に居住する東日本大震災被災者の精神的健康の回復の社会的決定要因"

    • 著者名/発表者名
      相田潤、小坂健
    • 学会等名
      第24回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      日立システムズホール仙台
  • [学会発表] 震災後の転居が睡眠状況の推移に及ぼす影響:線形混合モデルを使用した解析

    • 著者名/発表者名
      菅原由美, 遠又靖丈, 柿崎真沙子, 佐藤眞理, 佐藤紀子, 相田潤, 辻一郎
    • 学会等名
      第24回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      日立システムズホール仙台

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公開日: 2015-05-28  

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