日本人の多くは他人の臭いに対して敏感である。医療施設には疾患特有の臭気や治療処置に関する臭気があり、患者のQOLを低下させている。しかし、患者と看護師の関係性において、患者の臭気に対する看護師のアプローチは繊細である。それ故、欧米と比べて日本の臭気対策の研究は遅れている。本研究では看護学の視座から療養環境の快適性を実現するために、臭気に関する看護者の意識及び臭気対策の現状を質問紙調査にて把握した。次に、本調査の結果を参考にして医療施設内のトイレ等を調査場所に選択し、臭気環境調査を実施した。調査場所の定性、定量分析による基礎データを収集し医療施設における臭気対策手法の課題を整理した。
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