研究概要 |
本研究の目的は,周術期乳がん患者の体重増減が術後の続発性リンパ浮腫発症におよぼす影響に着眼した自己管理行動を遂行するプログラムを開発することである. 平成25年度はステップ1について取り組んだ. ステップ1:乳がん術後に放射線治療,内分泌治療後の体重増減の変化と続発性上肢リンパ浮腫発症の関係を明らかにする. 研究者所属の大学および研究施設の倫理委員会の申請を行い,2013年9月に承認を得た.研究施設の外来に通院する乳がん術後患者で放射線治療,内分泌治療を受けており,続発性リンパ浮腫の患者を対象に以下の調査を実施した.調査内容:診療録および対象者より調査①術後リンパ浮腫発症までの経過および自己管理行動の内容②リンパ浮腫の状態(症状,皮膚の状態,周囲径の測定)③栄養に関する項目(主観的栄養評価:SGAおよびカルテより客観的栄養評価を調査)④体重変化に関する項目(過去6ヶ月間の体重増減,過去2週間の増減,リンパ浮腫発生時期との関係等,活動の状況について)⑤既往歴,生活習慣などを調査した.研究参加者は7名で,現在データの分析中である.文献統合・質的統合の結果から,体重変化に影響する自己管理行動の概念を抽出し,妥当性を検討していく.質的統合の結果の公表については、2014年度開催の関連学会発表に向けて準備段階である.
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