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2013 年度 実施状況報告書

高齢者の栄養評価指標としての舌の有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25670995
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関宮崎大学

研究代表者

竹山 ゆみ子  宮崎大学, 医学部, 講師 (90369075)

研究分担者 川野 光一  宮崎大学, 医学部, 研究員 (20649537)
奥 祥子  宮崎大学, 医学部, 教授 (40284921)
甲斐 由紀子  宮崎大学, 医学部, 教授 (70621803)
井川 加織  宮崎大学, 医学部, 助教 (90423722)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード高齢者 / 栄養評価指標 / 舌
研究概要

本研究は、高齢者の早期栄養状態改善の実現可能性について検証することを目的としている。平成25年度は、介護老人保健施設において経口摂取を行っている高齢者を対象者として、舌色撮影・舌圧測定および生化学検査・食事摂取率から栄養状態を診断することを目的とした。
平成25年度の実績は、研究協力の内諾を得ていた2ヶ所の介護老人保健施設に研究協力の再度の説明と依頼を行い、施設での採血日に合わせたテータ収集実施時期と協力可能な被験者の人数等の検討を行った。また、本学の医の倫理委員会に平成25年11月に倫理申請を行い、平成26年1月14日に承認された(2013-116)。平成25年度の研究目的の内容から、研究期間は倫理委員会承認後から平成27年3月までとした。倫理委員会の承認後、2ヶ所の協力施設への再度の研究実施の説明を行った。そのうち1ヶ所については、協力施設内の倫理委員会の承認を得る必要があったため、本学の医の倫理委員会に提出した倫理申請書等提出し、協力施設での倫理申請の承認を受けた。2ヶ所のデータ収集日は、施設内の採血日である平成26年3月26日(被験者13名)と平成26年3月28日(被験者7名)に実施し、計20名のデータ収集を行った。2ヶ所の協力施設のうち、1ヵ所は平成26年9月の施設での採血時に2回目のデータ収集を予定し、1ヶ所については、5月以降に協力施設とデータ収集日の調整を行う予定である。現在得られた20名のデータについては、解析中である。
また、データ収集の予定人数は50名であるため、2ヶ所の研究協力施設に加えて新たな協力施設を検討し、1ヶ所の介護老人保健施設の研究協力の内諾を得ることができた。内諾後、本学の医の倫理委員会へ協力施設の追加申請等を平成26年3月に再申請し、平成26年4月2日に承認され、現在、新たな協力施設とデータ収集日の調整を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、施設での採血項目に含まれない採血項目1つを施設での採血日に合わせてデータ収集し、研究協力に伴う被験者への身体侵襲が新たに加わらないように配慮した。そのため、協力施設の採血日に合わせてデータ収集を行ったが、2ヶ所の協力施設ともに、施設での採血日が年度末であり、データ収集日が年度末の実施となり、平成25年度内に予定人数のデータ収集を実施することができず、データ収集を1ヵ所は平成26年9月、1ヵ所は平成26年5月以降に調整することとして、データ収集予定である。現在、平成26年3月に2ヶ所の協力施設において、20名の被験者のデータを収集できている。得られた20名のデータについては身体計測値から算出する項目については算出を実施し、撮影した舌の画像については色彩補正ソフトで補正し、解析予定である。
また、本計画では、50名の被験者からのデータ収集を予定していた。被験者の人数が計画通りに実施できなかった理由としては、介護老人保健施設の入所高齢者が認知機能の低下を有しており、研究協力の同意において、入所高齢者本人の同意が得にくいこと、代諾者である家族等の面会数が限られていることから代諾が得にくいことがあった。また、身体計測や舌圧測定等の測定への協力が得にくいことや、体調不良等で研究協力可能な入所高齢者の人数が限定されたこともあった。被験者数の確保のため、新たな研究協力可能な介護老人保健施設を検討し、1ヵ所の施設から協力を得ることができ、平成26年5月19日にデータ収集を実施し被験者数の確保に向けて対応予定である。
以上のことから、現在までの本研究の達成状況は、データ収集時期が平成26年度前半に及んでしまったこと、被験者の予定人数が達成できていないことがあるが、今後、平成26年度前半までに予定人数が確保可能なように調整中であるため、おおむね順調に達成できていると考える。

今後の研究の推進方策

本研究は、平成26年度前半までに第1段階のデータ収集を終了し、収集データの解析を実施する。解析実施後は、アルブミン値に対応した舌色変化カラーチャート・舌圧評価スケールによる栄養状態評価スケールを作成予定である。アルブミン値は、4.0mg/dl以上(良好者)、3.6mg/dl以上4.0mg/dl未満(リスク者)、3.5mg/dl未満(低栄養者)の区分で対応表を作成する。栄養状態評価スケール作成後は、本スケールを使用するととともに、客観的評価項目として平成25年度のデータ収集項目と同様の舌圧測定、生化学検査(TP・Alb・Hb・Tcho・TTR)、食事摂取率(摂取カロリー量・三大栄養素摂取量)、身体計測値(体重・上腕周囲長・上腕三頭筋皮下脂肪厚・下腿周囲長)等を新たに収集し、舌色変化カラーチャート・舌圧評価スケールの有用性を検証する。そのため、これらのことを含めた研究計画等を平成26年度に本学の医の倫理委員会に申請し、承認を得る。医の倫理委員会承認後、研究協力施設3ヶ所への協力依頼とデータ収集を実施し、舌色変化カラーチャート・舌圧評価スケールの有用性を検証する予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に予定していたデータ収集は、施設でのデータ収集日の都合等により平成26年前半まで継続することとなったため、必要経費を平成26年度以降に残している。また、学会参加旅費として平成26年度は1学会に研究代表者1名と共同研究者1名を予定しているが、研究代表者のみ、別の1つの学会参加・発表を計画したため、経費を平成26年度に繰り越すこととした。
平成26年度は、第1段階のデータ収集を前半までに実施し、予定としている被験者50名のデータ収集を完了させる予定である。さらにこれらの成果を学会発表することで結果の妥当性を検証し、舌色変化カラーチャート・舌圧評価スケール作成に活かす。また、これらのスケールの有用性を検証するためのデータ収集等を実施する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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