高齢者が精油の効能に即した反応示すか,嗅覚機能・認知機能の低下により反応が変化するかを検討することを目的に研究に着手した. 対象はケアハウス入居者とし,調査1では覚醒系と鎮静系のブレンド精油を使用した芳香前・中・後に心拍変動測定と,②2種類(Lemon,Rosemary)の精油を単独で芳香と認知負荷を課しながら心拍変動の測定を行なった. 一部精油の効能に相反する自律神経活動が観察されたが,概ね精油の効能に即した自律神経活動が観察された.嗅覚機能障害の有無,認知機能障害の有無により精油に対する反応は多様であるが,高齢者を対象としたアロマセラピーの1つの手法として芳香法は有効であると判断した.
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