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2015 年度 実績報告書

BMIの推移から見る虚弱高齢者における終末期の特徴と適切な栄養量の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25671003
研究機関東京有明医療大学

研究代表者

川上 嘉明  東京有明医療大学, 看護学部, 准教授 (20582670)

研究分担者 前田 樹海  東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (80291574)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードエンドオブライフ / 看取り / 終末期ケア / BMI
研究実績の概要

病院以外の介護保険施設、ホームホスピス、在宅等、高齢者のあらゆる暮らしの場において、死亡した約200名の高齢者を対象とし、死亡前5年以上にわたって記録された月次の体重からBMI(Body Mass Index、体格指数)について、データを収集・分析した。また、同様に毎日提供されている食事量(kcal)から実際に摂食された食事量(kcal)を算出するとともに、食事以外に摂取された日々の水分量から、月次の平均食事摂取量(kcal)および水分摂取量を算出し、BMI値の推移と共にデータ分析を行った。さらにケアギバーらにより飲食に関する記録に記載されたキーワーズの変化について、データを収集・分析した。
その結果、死亡した高齢者において、死亡5年前より時間の経過とともにBMIの平均値は減少し(p<0.001)、死亡直近時のBMIの平均値は「やせ」の基準値以下の16.5(±3.5)であることが明らかとなった。
また食事摂取量は死亡約6ヵ月前から前月に比較し有意に減少し(p<0.001)、水分摂取量は死亡約1ヵ月前から前月に比較し有意に減少した(p<0.001)。
さらに、死亡約6ヵ月前より「口腔内の溜め込み」、「ムセ込み」といった嚥下困難に関するキーワーズ、約1ヵ月前から「摂食拒否」、「欠食」といったキーワーズが各々前月と比較し有意に増加した。
これらの死亡前の推移から、BMIに加え食事摂取量や水分摂取量の減少は、死亡時期の推定のエビデンスになると考えられた。また、それらの減少と共に観察記録され死亡前に頻出するキーワーズから、看取りの時期における適切な食事量や水分量を裏づけるエビデンスとなることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] 特別養護老人ホームの高齢者におけるBMIを用いた死期の推定―自然で穏やかな看取りケアを導くために2016

    • 著者名/発表者名
      川上嘉明 et al.
    • 雑誌名

      訪問看護と介護

      巻: 21 ページ: 295-300

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 死にゆく人から学ぶ- 看取りの「時期の見立て」と「コンセンサス形成」-2016

    • 著者名/発表者名
      川上嘉明
    • 学会等名
      日本老年看護学会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ
    • 年月日
      2016-07-27 – 2016-07-27
    • 招待講演
  • [学会発表] 自然が働きかけるに最もよい状態に看取りの高齢者を置く2016

    • 著者名/発表者名
      川上嘉明
    • 学会等名
      KOMIケア学会
    • 発表場所
      ソラシティカンファレンスセンター
    • 年月日
      2016-06-26 – 2016-06-26
    • 招待講演
  • [学会発表] 地域において合意の積み上げをベースとして進められる高齢者の看取り2015

    • 著者名/発表者名
      川上嘉明
    • 学会等名
      日本老年学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2015-06-13 – 2015-06-13
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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