研究課題
若手研究(A)
今年度は、主に、モバイル環境における分かりやすい音声道案内を実現するために、(1)モバイル地図アノテーション手法の検討、(2)モバイル環境における効果的な道案内手法の検討、および、(3)地図の意味理解のための基礎的研究について実施した。それぞれの詳細を項目毎に以下に述べる。(1)従来、我々が研究してきた地図アノテーション手法は、主に、PCを用いて、ネットワークや数値情報を入力する方式であったが、本年度は、スマートフォン等のモバイル環境において、写真やテキストを組み合わせたアノテーション手法について検討した。評価実験の結果、提案手法は従来手法に比べて、ユーザに受け入れられ易い傾向があることが示唆された。(2)モバイル環境における音声道案内に関しては、従来は、主に音声のみで案内していたが、本年度は、前述の手法で収集された写真と音声による音声道案内を可能にした。評価実験の結果、提案手法は従来手法に比べて、わかりやすさの項目や、案内内容に関する項目で大きく改善した。(3)従来、我々が提案してきた周回道路探索手法を用いて、高速かつ手軽に複数の連続する領域を選択できる手法を開発した。また、従来の領域選択手法では自動抽出誤りが発生する場合があったが、人手で修正できる仕組みも実現した。さらに、周回道路探索手法に関する基礎的な研究や、Focus+Glue+Contextマップに関する研究を実施した。これらの技術を組み合わせることで、より分かりやすい音声道案内の実現につながるものと考えている。
1: 当初の計画以上に進展している
モバイル環境における地図アノテーション環境に関する研究は、評価実験をするなど、想定よりも進んでいるため。
交付申請書に基づいて、計画的に研究を進めていく。現状では、研究計画の変更は特にない。
なしなし
すべて 2014 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)
IEICE Transactions on Information and System
巻: Vol. E97-D, No. 4 ページ: 663-672