研究課題
本研究の目的は、(1)横断的研究による高次認知機能の個人差の神経基盤、(2)縦断的研究によるシャドーイングの訓練などの起こす高次認知機能と神経系の可塑性、(3)横断的研究による高次認知機能と神経系に影響を与える遺伝的基盤、(4)横断的疫学的研究による高次認知機能や神経系に関係する、環境因子、生活習慣、体内ミネラル量などの身体データの解明である。上記の研究目的を達成するために、研究期間内には、学生を対象としたシャドーイングやイメージトレーニングなどの認知訓練による縦断的研究などを行い、これまで蓄積したデータと合わせ、横断的・縦断的解析を進めたりした。なお、実験に関しては、東北大学医学研究化の倫理委員会で承認済みで、被験者からの同意を得てある。その結果多数の成果が得られたが、そのうちの(1)のテーマに関わるものとしては、すでに分野を代表する査読付きの国際ジャーナルに出版済みか、出版が決まっている成果として、(1)自閉症と関連していることが知られている共感性やシステム化傾向といった認知特性が、安静時脳機能結合と関連していることを示した成果、学部の理系文系と関連している脳形態、性的寛容性と関連している脳形態、創造性や、それと関連した微小脳形態特性、(2)と関連しているテーマとして、注意多動欠陥と関連していることが知られているドーパミン受容体D4の多型と関連する注意関連脳活動や独創性などの知見、(3)ワーキングメモリ訓練が脳のドーパミン系の微小脳形態に及ぼす影響の知見、などの知見が得られた。こうした知見は自閉症や注意欠陥障害などと関連した特性の神経基盤も含み、人間の高次認知機能の基盤やその可塑性を示したもので、科学的・社会的・臨床的インパクトは大きい。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 4件)
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