研究課題/領域番号 |
25700019
|
研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
塚田 浩二 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (20415714)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | ユーザインタフェース / 電子デバイス・機器 / 高速プロトタイピング / スマートセンサ情報システム / 日用品 |
研究実績の概要 |
本研究提案では,さまざまな日用品部品の「電気特性」,「機構特性」,「素材特性」を解析し,日用品部品自体をシステムの一部として活用した「日用品センサ/アクチュエータ」を構築することで,真に日常生活空間での利用に適した日用品インタフェースの実現を目指す. 本年度は,日用品センサ/アクチュエータに活用するために,特徴的な機構を持つ既存の装置の機能を妨げず,電気的な機能を融合させる手法を提案した.まず,シンプルで安定した連結機構を持つLEGOブロックに着目し,物理的な形状を保ちつつ電気的な通信機構を重畳したインタラクティブなブロック「LEGORics」を提案した.LEGOブロックの突起自体を電気的な接点とし,LEGOブロックの内部に超小型マイコンを搭載することで,LEGOブロックの外観を保ちつつ,立体的な電子回路を構築できる.次に,一般的なプリンタで印刷可能な2次元コードに着目し,導電性パターンを印刷した薄型フィルムを重ね合わせることで,スマートフォン等に搭載される静電容量式タッチパネルで接触認識も可能な二次元コード「CapacitiveMarker」を構築した.2次元コード/導電性パターン共に一般的な家庭用プリンタで手軽に印刷可能であり,カメラ/タッチパネルの2つの手法でコンピュータからID/位置/角度などを認識できる.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H26年度の計画では,日用品に取り組むことができる汎用性を持つ「日用品センサ/アクチュエータ」の構築を目標としており,そのために必要な物理的な嵌合機構に電気的な制御機構を組み込む仕組みや,光学的に認識されるマーカーに電気的な認識機構を組み込む仕組みを実現した.さらに,超小型マイコンを中心とした制御基板の実装も進めており,概ね計画通りに推移していると考える.
|
今後の研究の推進方策 |
今後は,プロトタイプを安定化すると共に,提案手法を活用してさまざまな日用品インタフェースやアプリケーションを実装する.さらに,こうしたアプリケーションの構築を通して,日用品センサ/アクチュエータの機能/実装を洗練させる.
|
次年度使用額が生じた理由 |
他研究費受け入れに伴う,研究員の雇用計画の変更のため.
|
次年度使用額の使用計画 |
本研究を補佐する研究員の雇用,及び日用品インタフェースに様々な素材感を与えるための新機材(UVプリンタ等)の導入を中心に利用する.
|